北風と太陽ー日本人が自分のことを戦略的にナイーブ(バカ)だと思うのは間違っているかも。

あいかわらず、同僚のポスドク(男)と揉めています。私の論文に名前を入れろという彼の主張は常識的に見てかなり法外な主張です。100%通らない主張です。

でも、でも、ですよ。もし、彼が本当に私の論文に名前を入れたいと思っていたなら、もっと論文を書き始める前の段階でいろいろ私のやっていることに興味を持ったり、ディスカッションしたり、本当にそれこそいろいろできたはずなんです。

実は、彼ほど貧弱なコラボレートではないにしろ、本当の意味で論文に名前をのせるべきではない人にも、名前を載せたいんですがという申し出をすることがあります。日本では実際、何度か申し出たり、反対に申し出されたりしていました。(で、日本人は大概、どっちも断るんですが。。。)日本人はやはりなんでも親切に教えてくれるし、なんでも結構簡単にくれるし、話やディスカッションにも真剣に答えてくれます。この太陽のようなやり方は、彼のように戦略的に自分の名前の入った論文の数を最小の努力で増やしたいと思う人には打ってつけの方法だと思うんです。

私は自分が政治のできない、戦略のない人間だと思い込んでいましたが、日本人の戦略であるみんなに親切にするという方法はそんなに悪い方法ではないのではないかと思います。彼のように、知的財産がどうの、裁判を起こすぞだの、学長に訴えるぞなどのやり方は賢くありません。だって、実際彼の主張は通らなかったわけだし、ボスが彼について書く推薦状にはトラブルメーカーだみたいなことが入るでしょうし、研究室の雰囲気もかなり悪いです。だって、みんな彼が嫌いだから。

外人は日本人と違って戦略家だからだまされないようにしないといけないという風説(?)は、日本人と違って他人に親切にしてトラブルを解決する方法を知らないので、目をつけられないように気をつけないといけないに、私の頭の中では変更されました。