東野さん、やっと、おめでとう!!って、知り合いじゃないけど。

ゲームの名は誘拐 (光文社文庫)    容疑者Xの献身     
探偵ガリレオ (文春文庫)    死神の精度

実は、人生のながーいこと、ミステリーと言われるものを毛嫌いしていて(って、子供のとき、ドイルやルブランが大好きだったのに、なぜなんでしょう。自分でもわからない。)、宮部みゆきを読み始めたのも日本を出てからなら、東野圭吾の本なんて去年、初めて読みました。しかも、仲間由紀恵の映画の原作だったからという理由で。。。

で、その原作「ゲームの名は誘拐」を読んで、ふーん、と思いました。ミステリーっぽいけど、実は彼の話は基本的に恋愛ものなんだなあと。ミステリーにしてはあまり運びがうまくないし、恋愛小説としても中途半端。

今回の直木賞受賞作、「容疑者Xの献身」も実は、ミステリーと恋愛もののちょうど真ん中ぐらい。
ミステリーというには、最後のタネあかしの伏線が全くないので、はっきりいってミステリー度合いはハリポタ以下です。でも、文句無しに、これは面白かったです。
大体本を5〜6冊、常につまみ読みをしながらまわし読むのを習慣としているのですが(で、面白くないやつ、嫌いなやつがどんどん残って行く)、この本は一気に1時間ぐらいで読んじゃいました。ちなみに、同じく候補だった、伊坂幸太郎の”死神”は、面白かったけど、読むのに1週間ぐらいかかってしまいました。これ、最初の死神の精度だけで終わりにすればよかったのに。シリーズ化は余分。最初の話は、なんか、こうジャンプの読み切り漫画とかにでてくる死神がミュージックとか言ってる姿が思い浮かんでよかったんですが。。。。もっとたくさん読ませるのには、この人はまだ筆力が未熟だと思う。

ちなみにその前から桐野夏生の「アイムソーリーママ」を読んでるんですが、文章が下品すぎて、ほんと好きになれません。内容よりも、文章が。下品な女を描くために文章も下品にしたのか、彼女の文章がこうなのかは私にはわかりませんが(彼女の本も初挑戦です。)、きついっす。まだ、終わらない。いつ、終わるのか。。。。

容疑者Xの献身」に気を良くして、「探偵ガリレオ」も読んでみましたが、こっちは2級探偵物です。面白いから、暇つぶしにはいいけど、トリックが物理系のものばっかり集まっているので、ちょっと単調。理系物でももうちょっとバラエティがあればいいと思うんだけど、彼の大学時代の専門がああいうところなんでしょう。研究室のドアのところに張ってある磁石の行き先掲示板とかちょっと懐かしかったけど。物理系の人にはオススメかも。